行政ではさまざまな制限がありますが、不用品回収業者では多くのものが回収できます。家庭で出る粗大ゴミはおおむね回収可能で、大きさや重さの規定もありません。料金がかかるものの「家電リサイクル法」に該当する大型家電も処分してもらえます。

扇風機やストーブといった季節家電、ゴルフクラブやスノーボードといった趣味の道具、自転車やタイヤなども可能です。一時期しか使用しないベビーカーやベビーベッドも使える状態であればリサイクル品として買い取ってもらえます。

ベッドやソファー、洋風ダンスなど運び出すのが難しい大きな家具も、回収業者なら部屋から運んで処分してくれます。また、行政では不可能な事業で使っていた特殊な機材や展示用什器も引き取り可能です。商品ケースやスタンド、台車、マネキンなど各事業内容によって種々雑多なものがあるでしょう。例えば、飲食店を経営していて移転や閉鎖に伴い什器類を処分したい場合、業務用冷蔵庫や調理台、大量の食器類などの処分に困ります。

保管するにも場所や費用がかりますから、業者に引き取ってもらえれれば助かるでしょう。事務所であれば、パソコンやコピー機・事務用机・応接ソファーとかさばって重いものばかりです。いずれにしろ、事業関連のゴミは扱いに困るものが多いので、汚れていてもそのままの状態で引き取ってくれる回収業者に頼めば簡単に片づけられるでしょう。

このように、「小さいものから大きなもの」「重くて運び出せないもの」まで多様なものを不用品回収業者は処分してくれます。

不用品回収業者で回収できないものはあるのでしょうか。業者によって変わりますが、いくつか共通して回収できないものがありますので注意が必要です。ここでは、不用品回収業者で回収できない例を3つご紹介します。

1つ目の例は、「ペットなど生き物やその死骸」「食品などの生もの」は無理な可能性が高いです。ペットは里親を探し、死骸は保健所に連絡してペット用の火葬簿で適切に対処しましょう。食品は缶詰も含めて不可能なところが多い傾向です。

しかし、数は少ないですが「食品リサイクル法」の許可をもつ業者もあります。大量の乾物や瓶詰食品に困っているのなら、そういった業者を探せば飼料や肥料に再利用できるよう手配してくれるでしょう。

2つ目の例は、「注射器や点滴など医療器具」、農業などで使う「特殊な薬品が残留するビン類やボトル」です。これらは、専門の業者に頼む必要があります。

3つ目の例は、「プロパンガスやガスボンベ、酸素ボンベ」など危険物全般です。大量のスプレー缶もガス抜きの時間や手間がかかるため対応はしてもらえないでしょう。

業者によって対応がまちまちなのが、汚泥や廃タイヤといった産業廃棄物です。さらに、コンクリートや畳、瓦、マッサージチェアなど量によってはすべての業者が回収してくれるわけではありません。